【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
パーティーも終盤。
人生ゲームでボロ負けしてどよーんとしているいっちゃん先輩に、
「そうだ!いっちゃん先輩、これプレゼント!」
私はそういって緑色にラッピングされた袋を渡した。
「え、ありがとう。」
まさかプレゼントをもらえるとは思っていなかったのか
いっちゃん先輩は戸惑いながらそれを受け取る。
「開けていい?」
「どうぞー。」
私が渡したのは無難なシャーペンセット。
男の人が何を使うのかなんて分からなかったし、
魔法用具はこだわりがある人もいるってメリが言っていたから。
このシャーペン、ものすごく書き味が良くて私もお気に入りなんだよね。
いっちゃん先輩は嬉しそうにシャーペンを胸ポケットにさしてくれていた。
喜んでもらえて嬉しいなぁ。
「これ、俺からです。」
聖がそっと差し出したのは
銀色の小さいラッピング。
中には
すごくおしゃれなネクタイピンが出てきた。
「一希先輩、いつもおしゃれなネクタイつけてるので。」
聖のその言葉に
「よく見てるね。」
といっちゃん先輩が嬉しそうに笑う。
さすが、聖だ…。
すごく、いっちゃん先輩らしい。
次は、リリーちゃんの番………なんだけど………