【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
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パタリ、
としまったドアを見て
小さくため息をつく。
本当に、信じられないけど………
信じるしか、ないんだよね。
そう思いながらいつも通りクローゼットを開けると
「えっ?」
制服と思われるものが数着かかっているだけだった。
白いレースの縁どりがされたブラウスに
同じく真っ白なサテンリボン
V字のニットカーディガンは大人っぽい紺色で
スカートは短めのモノトーンチェック
普通に、かわいい……
と、ほっとしたのもつかの間。
その隣には、見たことのない…
いや、現実では見たことのない
真っ黒なマントのようなものがあった。
これって………
もしかして……
魔法学校系のドラマでよくある
ローブ………?
広げてみると、それは本当に真っ黒で
胸元では校章の刺繍が光っている。
被ってみるとそれは私の体をすっぽりと包んだ。
「すごい………」
できることなら早く、いつもの世界に戻りたいけれど
少しなら、魔法界にいても楽しそうかな…?
なんてことを、私は思い始めていた。