【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
2*『私は、どれを叶えればいいの?』
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―チュンチュン
小鳥がさえずり
太陽の光がカーテンから漏れる。
いつの間にか寝てしまっていたようだ。
私はうーん、と伸びをした。
と、同時に
コンコンッ
とドアを軽く叩くおとがする。
「はぁい……」
と、寝ぼけ眼で扉を開けると
「芹沢ちゃん、また、なんかあったのか?」
心配そうな面持ちでリリーちゃんが入ってきた。
「なにも、ない。」
「じゃあなんで、芹沢ちゃんも秋雨くんもこんなに沈んでるんだ?」
「………別に。」
「なにがあったのか、知らないけど、
とにかく、話し合いなよ?
逃げてばっかじゃ何も変わらないぞ。」
「………嫌だ。」
話すことなんて、なにもない。
リリーちゃんはそんな私に
ふぅ、と軽くため息をつくと
「まぁ、話すことも考えといてな?」
それだけ言って部屋を出ていった。
なにもないよ………。
聖と、話すことなんて、なにもない。