【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「聖…っ!」
リビングにも、部屋にも、どこにもいない。
私は、部屋着のまま、サンダルをつっかけて外へ走り出した。
「聖…っ!!」
学校へ着くすぐ手前で、聖の姿を見つけた。
でも、聖に声は届かなかったのか、先へ進んでいってしまう。
「聖っ!聖…っ!!」
人をかき分け私は歩調を早める。
やっと、捕まえたのは屋上へ向かう階段でだった。
「ねぇ、聖…っ!これ、どういうこと?なんで、嘘なんてついたの?」
私が真っ白な封筒を見せると、
聖の瞳が大きく見開かれた
「なんで………これを………?」
「家の廊下に落ちてたの!ねぇ、これ、どういうことなの!?」
叫ぶ私を、聖は屋上の中へと促すと、扉を閉めた。