【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
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ॱ
覚えている。
今でも鮮明に覚えている。
落ちたお父さんの姿。
それを見下ろす聖の姿。
でも、それは真実じゃあ、なかったんだ………―
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ॱ
そんなある日、俺は、妖に憑かれた。
もう、ダメだと思った。
優菜を守れない、と。
ならば、先に話しておこうと思って
俺は、優菜を学校の屋上へ呼んだ。
その時に優菜はもう、俺と新しいクラスメイトとしての人間関係を、築き始めていて、
優菜のなかにはもう、
“幼なじみのホシ”としての俺の姿はなかった。
全てを話そうと、優菜の瞳を見つめたその時。
なにがあったのだろう。
優菜は、その瞬間、全てを思い出した。
全てを思い出して、そして
―俺に、キスをした。
そして、ただひとこと、
優菜は
「ごめん。」
と、俺に謝った。
ごめんの意味を聞こうとした、次の瞬間、
俺の魂は妖に捕らえられ、
妖になった俺は、優菜を突き落としていた………―。