【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「転校生?」
漆黒の艶やかな髪に
漆黒のつりあがった瞳。
それらに対応するように
キメの細かい真っ白な肌。
嫉妬してしまいそうなほど、綺麗な顔立ちの男の子が
私の顔を覗き込んでいた。
「誰………?」
思わずそう聞くと
「それは僕のセリフだよ?
見たことない顔だけど、
きみは、誰?」
彼はそう言って無邪気に笑った。
「芹沢優菜。1年Cクラス。」
綺麗な笑顔に少し驚きながらも、
素っ気なくそう答えると
「優菜ちゃんって、もしかして人間界から来た?」
そう言って彼はこてん、と首を傾げた。
何このかわいい天使。
…っていうか、いきなり名前呼び?!
それになんで、人間界から来たってわかったんだろう?
そんなことを悶々と考えていると
「くすっ……」
っと、笑い声が漏れ聞こえた。
「えっ、なんで笑うんですか?!」
「優菜ちゃん、おもしろいね。一人百面相。」
そういってまた、彼は笑い出す。
ふてくされてそっぽを向こうとしたその時。