【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「Starsの3番目です。」
その、声の主は
そう言いながら私を見て、にこりと笑う。
どうやら、本当に解説していたようだ。
………私に。
その子の
燃えるような赤髪のボブは耳下で結ばれていて
瞳は美しいゴールド。
そして、鼻に乗ったそばかすが愛らしい。
「えっ……と………」
困惑する私に彼女は微笑んだ。
「申し遅れました。1年Aクラス水瀬リリーです。」
元気よくそう言って敬礼する彼女。
け、敬礼はいらないかな…。
「えっと……それで、まきなつ るりさんとか、
すたーず とかっていうのは一体………」
「Starsは
1年にS.A.B.C.Eクラスとある中で一番上、Sクラスに所属し、
さらにその中でもトップの3人のことです。
そして牧夏瑠璃はStarsの3番目。」
つまり、さっき男子たちに騒がれていたのは
その牧夏瑠璃。ということになる。
「へぇー、すごい人なんだ…。」
もう一度人だかりに目をやると
男子たちの間から
流れるような栗色のストレートロングの髪と
白い綺麗な肌が見え隠れした。
………あれは、モテるわ。