【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
1*『濡れ羽の髪の少年が気になります』
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「魔法界のドラゴンは、今世紀では絶滅し………」
相も変わらずついていけない授業にそっとため息をつく。
『優菜さん、昨日みたいにぬけださないでくださいね?』
なぜ知っているのか、会った途端にメリに怒られたこともあり
今日は大人しく授業を受けることになりそうだ。
それにしても…………
私は横目でドラゴンの剥製を見る。
コバルトブルーの肌に
輝かしい鱗。
まるで、宝石みたいだ。
大昔、日本に恐竜やマンモスがいたのと同じように
この世界には大昔、輝かしいドラゴンがいた。
そう考えると、なんだか、不思議な気分だった。