【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「………ぅっ…。」
先生がいきなりうめき声をあげると
膝から崩れ落ちた。
「せ、先生?!」
慌てて駆け寄った私を先生の瞳が睨みつけるように見上げた。
「……っ!」
先生の瞳が、黒い。
淡いグレーブルーのはずの瞳が、黒い………。
「芹沢優菜……。」
先生の声じゃ、ない。
これは、そう………
もう少し低い、男の人の声…。
「俺はお前を……………」
「先生………?」
「ころ、す…………」
伸ばされた手を反射で避ける。
思わずその濃紺の髪に触れた指先から
黄金のパウダーのようなものが舞い、
先生の周りが光り輝く金色で埋め尽くされた。