【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
2*『妖とはじまり』
「……ちゃん。芹沢ちゃん!」
目を開くと真っ白な天井と真っ白なカーテン、
そして真っ赤な髪の毛が
私の視界を埋め尽くした
「リリー…ちゃん……?」
「芹沢ちゃん、大丈夫か?」
「あれ…私……」
「魔法実技の試験中に倒れたんだ。覚えてるか?」
「うん……。」
そっか、私、倒れたのか………
「すごいな、芹沢ちゃんは。」
「…………え?」
「テストの時に倒れた先生を咄嗟に治癒したんだってな!
教えてないはずの魔法を使ってたって先生達がびっくりしてたぞ?」
リリーちゃんがにこにこしてそういう。
………そう、だったんだ。
『それに、これ。』
いきなり足下から声が聞こえて覗くと
メリが白い紙を引きずってきた。