【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
『“せい”って読むのかな?』
お父さんがそう、キミにきく。
『セイ……くん…?』
私がそう呼ぶと、
キミはゆるり、と首をかしげて
『ぼく、“セイ”じゃ、ないよ。』
ただひとことそう言った。
『じゃあ、キミは“ホシ”だね!』
私はキミに笑いかけてそう言う。
お父さんに『星』という漢字が
“セイ”とも“ホシ”とも
読むというのを教えてもらったばかりであったのも、そうだけれど。
なにより…………
『おほしさま みたいに きれいな おめめだから “ホシ”だよ。』
キミの瞳は
星のように美しかった。
ねぇ、ホシ。
私はキミを………………………―
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