その嘘に踊れ

「フフっ イイよ」


「へ?」


「ソレ、着てもイイ。
貸して。
それから、手錠も外して」


目尻を下げて。
唇を綻ばせて。

透子がアオに手を差し伸べる。

まじか、神サマ、『諦めンな』の修○サマ。

頑張れば、願いは叶うモノなのね。

じゃあ…
コレはどうだろう?


「ハイ、一人で着付け出来る?
それと…コレも…」


「出来る。
コレはナニ?」


アオが差し出す、大きな紙袋を受け取って。
後から出てきた小さめの紙袋を受け取って…

中を覗き込みながら、透子は訊ねた。


「えと…
浴衣に合いそうな髪飾り、買ってきたの。
それと、もう一つ…」


「撫子だ、カワイイ。
でもコレは…
私、こーゆーの、したコトない」


「うん、そんな気はしてた。
‥‥‥‥‥ダメ?」


「んー…
イイよ。
せっかく買ってくれたンだし、つけてみる」


まじか!?神サマ!?『諦めンな』の修○サマ!?

そして、大天使しーちゃんサマぁぁぁぁぁ!!??

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