その嘘に踊れ

「かなり変わってますね」


「そーかな?
しーちゃんがそう言うなら、そうかも知れないネ」


いやいや。

誰もがそう言うよ。


「どうして私の髪を切ったンです?」


「スゴく似合ってるよ。
市松人形みたいで可愛いよ。
爪も伸びたら教えてネ。
俺が切ったげるから。
でもって、貰うから」




まさかのコレクター?


「かなり気持ち悪いですね」


「え…
そ… そーかな?
しーちゃんがそう言うなら… 言うなら…
…俺、傷ついた…」


いやいや。

傷ついてンじゃねーよ。

誰もが気持ち悪ィよ。


「私の制服やスクールバッグは…
きっと同様なんでしょうね。
わかりました」


「ちょっとしーちゃん?
同様ってナニ?
ひょっとして俺のコト変態だと思ってる?」


いやいや。

思ってるンじゃない。
誰もが確信したンだよ。

おまえは立派な変態だ。

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