その嘘に踊れ

ちょっとここらで歴史のお勉強。

冷戦とは。

第二次世界大戦末期から1980年代まで続いた、資本主義国と共産主義国の対立を指す。

この時代、各国で情報機関が組織され、多くの工作員が諜報活動、時には破壊活動を行っていた。

時は流れて1989年。
マルタ会議で冷戦は終結。

これにより必要性が低くなった情報機関の規模は、瞬く間に縮小されていった。

さてココからは、試験に出ない裏歴史。

用ナシの烙印を押された工作員たちは、いったいドコに消えたのか。

それぞれの国で普通の暮らしを始めた者たちも、もちろんいただろう。

だが…

地下に潜って密かに独自の組織を作り、培った専門知識と腕を生かして諜報活動や破壊活動を始めた者たちもいた。

今度は自国のためではなく、金のために、欲のために。

非合法的に得た情報を売り捌いたり。
要人の抹殺を請け負ったり。

需要があれば、多くの一般人を巻き込む紛争を、激化させることも厭わない。

もう『国』という縛りもない。
まさに好き勝手。

だが、『国』という大きな保護を失ったことも事実。

任務に失敗した時、今までは国から得ていた援護や保障がないことに恐れを抱いた工作員たちは、自らが実地に赴くのを嫌うようになった。

自由で贅沢な暮らしはしたいケドー。
リスクは負いたくないしー。

そんなエゴ丸出しの考えに至った彼らは…

リスクを誰かに押しつけることにした。

いったい誰に?

拐ってきた子供たちに…

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