その嘘に踊れ

スコープと小さな背中。
視線を行ったり来たりさせながら、恐る恐るアオは訊ねる。


「…ひょっとして、ずっと起きてたの?」


アオを見ず、相変わらずカチャカチャしたままシズクは答える。


「起きてた。
身体は多少重かったケド、ランニングマンならイケたと思う」


「結構ハードだし、微妙に古いな!?
じゃあ… 全部知ってたり… する?」


「全部ってナニを?
『ゴメンね…ゴメンね…』って延々と呟きながら、アオが半泣きで私の髪を切ってたコト?
それとも、『ヤベぇ…コレ、まじヤベぇ…』って延々と呟きながら、アオが真っ赤な顔で私の制服を」


「よし、わかった。
もう言わないで。
話を変えようか?」


…/////

コーレーはー死ーねーる─────!!
恥ずかしすぎ死ねる─────!!!

早く、他の話題を他の話題を他の話題を他の…


「しーちゃん?さっきからナニやってンの?
ソレ、ナニ?」


スコープと小さな背中。
再び視線を行ったり来たりさせながら、アオはナニゲない調子で訊ねた。

色々と、なかったコトにしてぇンだよ。

空気読んで。


「遠隔操作式固定機関銃のコントローラー」


見事空気を読んだシズクも、ナニゲない調子で答えた。

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