その嘘に踊れ

いや、全然ナニゲなくねェよ。

だってソレ、アナログスティックと数個のボタンしかついてねェよ?

家庭用ゲーム機のコントローラー並みの大きさとお手軽さだよ?

ソレ一つで、ココにある全てのマシンガンを操作できるとか…


「スっゲェ…」


感嘆に目を見開いて、アオは小さく呟いた。

すると背を向けたままのシズクが、フフフと含み笑いを漏らす。


「コレも、あのうるさいラジコンカーも、ウチのメカニックが作ったの。
マシンガンのほうは微調整が必要だったケド…
なかなかイイ出来でショ?」


あー…うん、スゴいね。

あの痛車、ラジコンカーなんだ?

そりゃあれだけ躊躇なく壁に激突したンだから、無人なンだろうとは思ってたケド…

そんな、オモチャ扱いしちゃうンだ?


「そうそう、言い忘れてた。
アオ、ゴメン」


色んな意味で理解が追いつかず途方に暮れるアオを突然振り返ったシズクが、軽めのテンションで謝った。

って…


「ナニが『ゴメン』?」


「どうせロクなコト考えてないだろうと思って、バンにあったC-4、勝手に使った。
ちょうど火力不足だったし」




ちょいとシズクさん?
なんか、とんでもねーコト言いやがりマシタ?

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