その嘘に踊れ
ん?
なんか変?
キ○ィちゃんのマグカップが4つ乗った、ファンシーなピンクのローテーブル。
ソレを囲む、黒服を着た三人の男と一人の女。
うん。
絵面が変。
いやいや、そーじゃない。
いやいやいや、ソレも確かに変だケド。
一人、足りませんよね?
この話の中核を担う重要人物、天使で『ならず者』のシズクさんがいないよね?
ハイ、彼女は行ってしまいマシタ。
『お風呂に入る』
とか言って、デイジーの部屋には立ち寄らず、当然のように隣のアオの部屋に帰ってしまいマシタ!
自由か。
シズクがいないと、つまんない…
でも、まだコイツらに聞きたいコトあるし…
「あらあらぁ。
ちょっと寛いできた?寛いできたわね?
じゃあそろそろ、『ありがと、デイジー』なんつってキ」
「花火大会の日の写真はなんだったンだ?
アレもおまえらか?」
確かに多少寛いだ雰囲気にはなったものの、それでも冷たい声でアオはデイジーに訊ねた。
キスがヤだってのも、ちょっと…いや、かなりあるンですケドね。
「…チッ
まぁ、このコが撮った写真ではあるケドぉ」
ゴツい手でウェーブする金髪を背に流し、デイジーは不満げに唇を尖らせた。
てか、舌打ちしやがったよ、コイツ。