その嘘に踊れ
『趣味』…
ソレを極めた者だけが辿り着ける境地がある。
「暇だ」
「えぇ!?
俺と仲よくケーキなんか食べちゃってる、今!?この時に!?
『暇』なんて言うぅ!?」
「や、今じゃなくて。
アオ、ちょくちょくドコかに出掛けるでショ?
その時」
「あー、なるほど。
てか、そりゃそーだよネ。
ナニか暇潰しになるようなモノ、用意しよっか」
「うん、ありがとう」
「えへへ… どーいたしまして。
ナニがイイ?
テレビやPCは洗脳ツールだからダメだよ?
本とか、ゲームとか…」
「本もいいケド、差し当たってはジグソーパズル」
「ジグソーパズル?
好きなの?」
「うん、好き」
「ひょっとして、趣味とか?」
「うん、趣味」
「そりゃまた随分、地…渋い趣味だネー。
どんなのがイイの?」
「城」
「おー、シンデレラ城のモデルになった、ノイシュバンシュタイン城とか、そーゆー?」