その嘘に踊れ
でもねー?
コレはねー?
全部君のせいなンスよ!?
君がいきなりキスしたせいなンスよぉぉぉ!!??
あんなんムリだろ。
オカシくならないほうがオカシィだろ。
宇宙誕生以来の、衝撃事件だろぉぉぉぉぉ!!??
しかも彼女、ハジメテだったンですってよ、奥さん。
つまり、彼女のハジメテの相手になっちゃっちゃりらりらぁぁぁぁぁ///!!??
嬉しすぎ死ねる。
ぶっちゃけ、彼女には指一本触れる気はなかった。
あらゆるパターンをシミュレーションしても二人の未来が交わる結末はないのだから、彼女に自分の爪痕を残す気はなかった。
でも…
もしも。
もしも彼女が許してくれるなら。
甘酸っぱい思い出くらいなら…
ほんの少しでいいから。
心の片隅でいいから。
彼女の中に、俺が存在した証を…
だからね?
知りたいの。
考える必要ないって言われたケド。
あのキスの意味を。
そして価値を。
知りたいの。
気が狂うほど。
喉仏がゆっくりと上下する。
「…
ね、しーちゃん?」
透子の視線から逃げ続けていたアオは、ゴクリと生唾を飲み込んでから口を開いた。