その嘘に踊れ
唇がひび割れるほどカラっカラに乾いている。
言わなきゃ。
聞かなきゃ。
「その… あの…
キ…キっききキキキき今日のごはんもオイシーねぇぇぇぇぇ!?」
ヘ──タ──レぇぇぇ!!
ナニ言ってンだ!?
違ェだろ!?
「…
うん、続き食べよう」
まだ不審そうに首を傾げながらも、再び正座をした透子が箸を取る。
待って、待って。
通常運転に戻らないで。
「ね、ね、しーちゃん?」
「ナニ?」
「この前の…
キ…キっききキキキきキャベツ!
ロールキャベツ!も、オイシかったねぇぇぇぇぇ!?」
ヘ───タ───レぇぇぇぇぇ!!!
ナニ言ってンだ!?
ほんっとナニ言ってんだ!?
そもそも、そんなモンは食ってねェェェ!!
「…
ロールキャベツなんて、食べてないケド」
だよネ!?知ってるぅぅぅ!!
さらにビミョーな表情で、透子はアオを見つめる。
いっそ暴いてくれよ。
他心通でもなんでも、言えない本音を見抜いてくれよぉぉぉぉぉ!!