その嘘に踊れ

いやいや。
やっぱそんなのはダメだ。

聞け。
男らしく。

あのキスの意味を。
ほんのちょっとでも、俺を好きかどうかを。

逝け!!!


「しーちゃん…
キ…キっききキキキきキス!好きィィィ!!??」


あれぇぇぇ!?
なんか合体したぁぁぁ!?

これじゃただの、口寂しい人ぉぉぉぉぉ!!


「うん、好き」


あれぇぇぇぇぇ!?
しーちゃんんんんん!?

ハジメテっつったのに、ただの口寂しい人だったのぉぉぉぉぉ!!??


「天ぷらがイイな。
明日、作る?」




あぁ…
『キス』って『鱚』か。

そりゃあんだけ食いモンの話ばっかしてりゃ、こんな鉄板なオチにもならぁな…

もーイイや。
もーライフ0だわ。

今度、ちゃんと聞こう。
ソレっぽい雰囲気でも作ってさ。

とりあえず、今日はコレだけ言っておこう。


「やっぱアオ、なんかオカシィよね?」


「そうね… しーちゃんのせいでね…」


「?」

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