その嘘に踊れ

「まぁ、とにかく!」


突然顔を上げたデイジーが、オタくんにビっと人差し指を突きつけた。

狂乱は終了デスカ。
ソーデスカ。


「アンタ!
そんな、誰かに迷惑かかるようなコトをネットに書き込んだら、アタシが許さないわよ!
今度はアンタの部屋に押し入って、掘ってやるンだから!」


ナニを!!??ナニで!!??
まだ狂乱真っ只中なの!!??

その場にいるデイジー以外の全員が青ざめるが、やはり一番顔色が悪いのは、オタくんだ。


「え… なんの冗談…
だってアンタ、オネェ…」


「あら。
普段はこんなだケド、アタシ、ベッドじゃタチなのよぉ」


「‥‥‥‥‥ゴメンナサイ」


「うふふふふー♪
楽しみだわー。
アタシ、アジアンな男は初めてなのー。
やっぱこのマンションに決めてよかったー♪」


「ほんとーに!ゴメンナサイ!
絶対書き込まないから!
大体アンタは、コッチの銀髪が…」


「確かにぃ、とっても好みなンだケドぉ、カノジョ持ちはちょっとねェ…」


デイジーがアオに視線を向ける。
オタくんもアオに視線を向ける。


「『カノジョ』?」


透子も自分の腰を抱くアオを見上げ、ポツリと呟いた。

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