白い嘘
「‥!?」


ビクンと肩が震える。


何処からか軽い音がした。


それは、足音のようで近くから鳴った気がした。


でも、周りを見回しても誰かいる気配はしない。


「‥‥」


聞き間違えかな。


「はぁ……」


肩の力が一気に抜ける。


でも、鼓動は動揺と緊張を残したままだった。


それを振り払うように、項垂れた。


鼓動が落ち着いてき、いつも通りのはやさで鳴る。


「誰?」


「!!」


低い声が


後ろから聞こえた。


カタン


と軽い音が鳴った。

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