白い嘘
「誰?」
落ち着く低い声は誰も居ない階段に少しだけ響いた。
振り返った先には陽に当たった輪郭が見えた。
光は、綺麗にその人を縁取っていた。
眩しくて顔が見えない。
「あ、あの。スミマセン、サボってるとかそう言うのじゃなくって……あの、えっと‥」
立ち上がって、頭を何度も下げる。
ど、どうしよう。
怒られるっ……!
心臓がドンドン音をたてる。
「……気分悪ぃの?」
低い声。
それが恐い。
どうしよう、どうしよう…
「いや…」
俯きながら、怒られることを覚悟する。
「ふーん。ならいいや。………なぁ、何時までそうしてんの。」
ビクッと肩が震える。
恐る恐ると顔を上げる。
それでも、顔は眩しくて見えなかった。
眩しさに目を細める。
「……ぁ」
でも、先生じゃないことは分かった。
その人が履いてるチェックの紺のズボン。
それは制服で。
安堵のため息が出る。
「用がないならそこ、どいて。」
光が揺れる。
その人で遮られてた光が私を照らす。
眩し……
男の人が私の横を通りすぎて行く。
一瞬横顔が見える。
綺麗な黒髪、黒い瞳。
あ_ _ _
落ち着く低い声は誰も居ない階段に少しだけ響いた。
振り返った先には陽に当たった輪郭が見えた。
光は、綺麗にその人を縁取っていた。
眩しくて顔が見えない。
「あ、あの。スミマセン、サボってるとかそう言うのじゃなくって……あの、えっと‥」
立ち上がって、頭を何度も下げる。
ど、どうしよう。
怒られるっ……!
心臓がドンドン音をたてる。
「……気分悪ぃの?」
低い声。
それが恐い。
どうしよう、どうしよう…
「いや…」
俯きながら、怒られることを覚悟する。
「ふーん。ならいいや。………なぁ、何時までそうしてんの。」
ビクッと肩が震える。
恐る恐ると顔を上げる。
それでも、顔は眩しくて見えなかった。
眩しさに目を細める。
「……ぁ」
でも、先生じゃないことは分かった。
その人が履いてるチェックの紺のズボン。
それは制服で。
安堵のため息が出る。
「用がないならそこ、どいて。」
光が揺れる。
その人で遮られてた光が私を照らす。
眩し……
男の人が私の横を通りすぎて行く。
一瞬横顔が見える。
綺麗な黒髪、黒い瞳。
あ_ _ _