ノイジーマイノリティー
TOKIO


人混みをかき分け


渋谷の改札を出る


その向こうのアスファルトに


白い影が落ちる昼前


日差しの暑さを全身に受ける


覚悟をして


光の中へと飛び出した




雑音とむっとした空気が


襲いかかってくる


信号から聞こえる


歩行者用のメロディを頼りに


交差点をめざす


いつものCDショップは


その先だ


今朝も行き交う人が多い交差点


人なんて見てたら


行き先も



見つけたいものも


見失ってしまいそうだ





俺は信号待ちの間に


欲しかった物を思い出す


先日来た時に見つけた


あのCD


今日もあるといい


それから雑誌


今日が発売日のはずだった


目当てのものを手に入れたら


何処かのコンビニで


簡単に食べれるものを買おう


そしてスタジオへと向う



今日も午後は音合わせだ



今日みたいな日に冷房のきいた



スタジオで練習できるなんて



幸せだ



東京に来て良かったこと



№1にしてやろう



№2は、CDや音楽関係の本なんかが



手に入ること


それからコンビニが多いこと


目的の物を手に入れるまでの間


そんなことを



俺はぼんやり考えていた



こんな暑くてぼーっとなっちゃう日


そんなこと考えなきゃ


やってらんないよ



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