ノイジーマイノリティー
ハートビート
少し早いそのリズム
二人で刻むリズム
重なりあい
絡み合って
どんなメロディーを乗せようか
俺は考える
君のように
軽やかで
優しいメロディーがいいな
愛果の腕が
優しく俺の背中を撫でた
月の輝く夜
俺
一人じゃないと
思ったよ
君の存在が
どんなに俺を救っているか
弱虫な俺は
一度も君に
言ったことないけれど
こうして
小さな思い出の一つ一つが
二人の大切な思い出に
なっていく
二人で見つけた思い出は
宝物になって
二人の心に
静かに積もっていく
一緒に楽しんだこと
感動したり
愛しく思ったりできる
驚いたり
時には泣いたりすることもあった
それが
音楽にも
柔らかな広がりになって
豊かな音になっていく
それに気がついたのは
あの時だった
その日
愛果は店に来なかった
仕事が忙しくて
給料日前だったんだよね
彼女が来ないと知ってた俺
ちょっとスネてたんだ
いつもの通り
ホールの係の仕事をした
俺目当ての客が何人か
来てた
テーブルに行くたびに
俺の手に触れようとする
悪くはないけど
興味がなくて
そのうち
そんなのが
めんどくさくなっちゃったんだよね