蜂蜜ワルツ
「っていうか、次の授業って体育だったっけ?」
「あ、うん、そうそう」
「じゃあ、早めに更衣室行っとくー?」
首を傾げたミホちゃんに頷き、お弁当を急いで片付ける。
「今って何してたっけ、バレー?」
「わわわ、そうだった……!」
「なに焦ってんの」
「だってわたし、アンダーハンドパスすると、絶対後ろに飛んでいっちゃうんだもん」
呟くように言うと、ミホちゃんは声を上げて笑った。
笑わないでよ、と頬を膨らませてみるけど、わたしに目もくれずドアへと向かっていってしまうから、慌ててその背中を追いかける。
それだけのことなのに、何度も机にぶつかってしまったわたしは、やっぱりとろい。
「足引っ張らないでよー、同じチームなんだから」
「が、頑張る……」