蜂蜜ワルツ
付き合ってる……よね?
うん、だって、確かに一ヶ月前のあの日、好きだって言われて、それでわたしも好きですって返事して、それで……。
「ちゃんと、付き合ってって言われたし……」
だって、それからだ。
一緒に帰るようになったのは。
「んー、そうなんだ?」
煮え切らないとでもいうように、そう呟いたミホちゃん。
と、ちょうど鳴った予鈴。
「あ、次って、生物室じゃんっ!」
「わわ、そうだった……!」
二人で、がたがたと机を直す。
お弁当の蓋をして、鞄の中に突っ込んで、生物の用意を持って教室を出た。
まだたくさんの人が廊下にいて、何度かぶつかりそうになりながら小走り。
階段を駆け降りたあと、角を右に曲がろうとしたら、少し前にいたミホちゃんが突然立ち止まった。