真夏に溶ける
到着
午後3時
あらかた仕込みも終わって
いつものように
カウンターに隣接するお座敷で
遅い昼食を取ろうとした時だった
突然店の自動ドアが開く音がした
母が席を立ち応待しにいく
酒販か、おしぼりさんだな
そんな予想をしていると
母がいつもより1オクターブ高い声で
叫んだ
「颯くんじゃない!!
久しぶり〜!!
もうすっかり大人になっちゃって〜!!」
颯兄ちゃん!?
思わず飛び出しそうになるが
思いとどまった
久しぶりすぎて
以前どんな風に接していたか
全く思い出せない
一言目はなんて言おう?
あれやこれやと頭を悩ませていたが
私が出迎えるよりも
颯兄ちゃんがお座敷に顔を出す方が
早かった
「ただいま」
変わらない懐かしい声に
自然と振り返る
久しぶりに再会した颯兄ちゃんは
昔よりもずっと大人びた雰囲気を
醸し出していた
あらかた仕込みも終わって
いつものように
カウンターに隣接するお座敷で
遅い昼食を取ろうとした時だった
突然店の自動ドアが開く音がした
母が席を立ち応待しにいく
酒販か、おしぼりさんだな
そんな予想をしていると
母がいつもより1オクターブ高い声で
叫んだ
「颯くんじゃない!!
久しぶり〜!!
もうすっかり大人になっちゃって〜!!」
颯兄ちゃん!?
思わず飛び出しそうになるが
思いとどまった
久しぶりすぎて
以前どんな風に接していたか
全く思い出せない
一言目はなんて言おう?
あれやこれやと頭を悩ませていたが
私が出迎えるよりも
颯兄ちゃんがお座敷に顔を出す方が
早かった
「ただいま」
変わらない懐かしい声に
自然と振り返る
久しぶりに再会した颯兄ちゃんは
昔よりもずっと大人びた雰囲気を
醸し出していた