中毒性アリ!?副編集長に手なずけられました
「紫水も、熱あるんじゃない?」
「わ、わかんないです……っ」
「嘘だよ、あるよ、ほら、俺の手の方が冷たいでしょ?」
ひんやりとした真塩さんの大きな手が、お腹に直に触れた。
「わ、わかんないですって……っ、いっぱいいっぱいで」
「紫水、わかんない、は答えじゃないって言ったよな?」
「ま、待って、ください、本当に……っ」
「待っても答えじゃないし、そんな抵抗の仕方じゃ待たない」
パチンとブラのホックが外されて、胸を押さえつけていたものから開放された。驚き言葉を失っているうちに、胸に真塩さんの細い指が触れた。
「あっ……」
待って、怖い、待って、わかんない、自分がどうしたいのかもわからない。
ぐるぐるぐるぐる目まぐるしく思考が回転するばかりで、今自分がどんな状況にいるのかを客観的に見ることができない。
「お前さ、こんなに流されやすくて今まで大丈夫だったの?」
私の胸に優しく触れながら、真塩さんはそう問いかけた。
「それ、流してる人が言うセリフですか……」
「確かにな」
そう笑って、真塩さんは私にキスをしてきた。キスをすることが気持ちいいと思えたのは初めてだ、と彼は呟いた。そんなことを今このタイミングで言われたら、本気で抵抗できるわけがない。だけど、展開についていけなくて、なんだか涙が出そうになってきた。
「だ、誰でも良いわけじゃないです……こんなことっ、付き合ってる人と以外したことないです」
快感に溺れそうになりながらも、私はしどろもどろに気持ちを言葉にした。
真塩さんは胸にキスをすることをやめて、一度私の瞳を見つめた。