中毒性アリ!?副編集長に手なずけられました
「あっつ……、お前赤面症なの?」
「わわ分かってるなら、からかわないでください……」
「何もからかってないんだけど」
「轟さん……?」
ぐっと肩を抱かれて、距離が一気に縮まった。ぽかんとした表情のまま、轟さんを見上げていると、彼はぷっと吹き出して、私のおでこを突っついた。
「さて、そろそろ帰るか」
私は、轟さんがなぜ私を抱き寄せたのか、その本心を理解できないまま、駅へと向かった。
面倒なことから逃れるために、真塩さんから逃げたはずなのに、私の頭の中は更に複雑に絡まってしまった。