今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
最後の最後まで微笑み合う老夫婦……
実の娘を殺やめ、その娘を抱きしめる形で自殺した母……
どうして………
どうして………
どうしてこんな選択をするしかないの………?
あの少年は私に“生きてほしい”と言った。
けれど、ここにいる人達の顔から生気なんて感じやしない……
生きたい、けれど生きることに絶望していて、生きることを諦めている……
『…………せいちゃん……。
………生きるって……何………?
この状況を目の当たりにして思える、“生きる”って何………?』
次から次へと倒れ込んでいく人達に、私は眩暈がした。
再び生臭い匂いが私の鼻につき始め、その匂いをかがないためにも息を止める。
…………せいちゃん………
雪はもう一度、あなたの隣で笑い合いたかったです……
不意に私の心に囁くような声が聞こえる。
それは私の声に似ている、けれど私が囁いた声でもなく……
私はそのまま意識を失ったー………