今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる










『………私はね……あんたが産まれてきた時に誓ったんだよ……。

 例えどんなことがこの子に振りかかっても、一緒に闘うって…。

 この子と運命を共にしようって……小さいあんたを見ながら、そう、思ったんだよ…。



 だからね……子どもはね、辛い時、苦しい時は親にがんがん頼ればいいんだよ……。

 我儘言って、泣き事言って、それであんたが強くなっていけばいいんだよ…!


 親って言うのはね……子どもに踏み台にされるものなんだよ!』








言い終えたのか、母さんの目からは涙の筋が出来ていた。





いつも適当で、いつもふわふわしている、俺の母さんだけどさ。


今はすっげー頼りがいのある人だと思える、そんな風に信じられる。













『………だからさ、私とお父さんと、そして清也で乗りきっていこうよ』










なぁ、母さんー……




多分、俺はこれからもこうなんだ。







母さんの言葉に励まされ、喝を入れられ、癒され……


けれど新しい問題に直面する度に逃げ腰になって……







でも、でもさ……




『また怒鳴ってよ、母さん……』






俺が弱くなったら、さっきみたいに何度も怒ってよ。



そうしたら、俺はまたその怒鳴りを信じられると思うから。




怒鳴る、その先にある母さんの想いを信じられると思うからー……









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