今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
『確か……お婆ちゃんの妹さんも小雪と同じ年くらいで、あの工場でお勤めされていたとか聞いたことあるけどねー…。
信じられないよね、昔は今の小雪と同じくらいの女の子ですらえ、“お国の為に”と働いていたんだから…』
『お婆ちゃんに妹さんなんていたんだね……』
『ほら、ご先祖様の遺影の中に、あなたと同い年くらいの女の子……そう言えば小雪って、その妹さんに似てるかもしれない。うん……年々似てきた気がするな…そう言えば…』
私がお婆ちゃんの妹さんに似てる……?
『ね、その妹さんって……その戦争で亡くなったの……?』
『そうよ。確か……軍需工場で働いている時ダったかな…米軍の空襲にあって、それで犠牲になられたとか…』
米軍の空襲……
少年に連れて行かれた建物の窓から見えた小型の飛行機……
あの小型の飛行機はもしかしてアメリカ軍……?
『どうして工場が空襲にあったの?』
『その工場は言わば兵隊さんが扱う武器を製造していたから、武器の調達を封じ込めてしまえば兵隊さんは戦地で戦うことが出来なくなるでしょう?
だから、工場も米軍によく襲われたらしいのよ』