今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる







『雪っていうのは、私の妹の名前なんだけどね。

 大東亜戦争の時の空襲で亡くなった、私の妹なの』







『大東亜戦争?』






『あ、昔はね大東亜戦争と呼んでいたの。

 今は第二次世界大戦と呼ぶのよね』











第二次世界大戦ー……





日本史の授業で“第二次世界大戦”は習ったことがある。




確か……日本(旧:大日本帝国)とアメリカ合衆国、イギリス、オランダ、ソビエト連邦、中華民国などの連合国との間に生じた戦争のこと。



この戦争では日本の無条件降伏を受け入れる形で終戦を迎えたけれど、無条件降伏を受け入れるまでに多くの犠牲者が出た、とても悲惨な戦争だったと。



戦死、戦病、戦傷により兵隊の数が著しく減少するのを防ぐ策として学徒出陣、つまり当時の大学、高等学校、専門学校に在籍していた学生までもが微兵検査を受け入隊、戦地へと赴くこともあった。



物資の調達が間に合わないこと、原油も残りが見えていたこと、戦地に赴ける兵隊数が足りないこと、そんな様々な要因から生還の見込みが通常よりも著しく低い決死の攻撃、あるいは戦死を前提とした攻撃を行う特別攻撃隊までが実施された。



広島や長崎にも原子爆弾が落とされ、沖縄では日本唯一の本土決戦となったこの大戦では、兵隊だけでなく罪のない民間人からも多くの犠牲者が出た。












教科書で習ったことが一気に蘇ると共に、今朝見た夢、あれはもしやこの第二次世界大戦中のものだったのではないかと思った。














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