今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
『お婆ちゃん、その……鷲尾清二さんって方は……?』
私の問いかけにお婆ちゃんは雪さんの遺影を見つめる。
そして数秒の間を置いてから、その口を開いた。
『せいちゃんはね、海軍に入隊して戦艦大和に乗っていたの。
大日本帝国海軍が建造した史上最大の戦艦、そう謳われていたけどね……。
1945年4月5日、戦艦大和に海上特攻隊としての出撃命令が下されて、沖縄を目指す途中の7日、沢山の爆弾と魚雷のせいで沈没したわ……』
『………え………』
沈没って………清二さんは死んじゃったってこと……?
お婆ちゃんの言葉に私は引き攣る顔でお婆ちゃんに問いかける。
『………それって………清二さんは………』
『“立派な戦死でした”……だそうよ……』
お婆ちゃんの目からは一筋の涙が流れた。
『立派な戦死……?』
“立派な戦死”って………なんだろう………
死ぬことが立派……どうして……?