今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
『お婆ちゃん、雪さんはこの手紙をもらって…どうだった?』
私なら、大好きな人から手紙が届いたのなら、嘘でも甘い言葉の一つくらい書いてあって欲しい、そう思ってしまう。
『この手紙が届いた時、雪は涙を流していましたよ。
手紙が送られてきたということは、せいちゃんが生きているという何よりの証。
戦艦大和は沈まない船、そう言われていたけれど……。
せいちゃんを見送った日から、ずっと覚悟をしていたはずだからね……』
大好きな人から離れなければいけなくて。
大好きな人から甘い言葉の一つももらえなくて。
大好きな人を見送った日から、ずっと大好きな人の死を受け入れる覚悟をしなくてはいけない、そんな恋ー……
今の人には到底考えられない、けれど、あの時代を生きていた人は……そういう恋、だったんだ……