今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる







『………見てもいい?』




私が問いかけると、お婆ちゃんはその場で首を縦に振った。



私はユックリ、お婆ちゃんからその写真へと視線を移す。




そして私の目に飛び込んできたのは……迫り狂う炎から助け出してくれた、あの少年ー…




間違いない、写真で映っているのはあの少年だー……










『………お婆ちゃん……この人、せいちゃん……だよね?』





再び写真からお婆ちゃんに視線を変えると、お婆ちゃんは困ったように、けれど優しい顔で微笑んでくれた。









『……お婆ちゃん、この人だよ!

 夢の中で私を助けてくれたの!』





少し力んで話す私に、お母さんは驚いた顔をする。








『……え、小雪、本当にこの男の子、なの…?

 だって小雪、この写真見たことあったっけ?』







『………ない。でも何が起こってるのか分からなくて動揺していた私を、この人が助けてくれたの…!』







お母さんは私の言葉に更に驚いた顔を見せる。




いや、お母さんだけでなく、きっと私もそんな顔をしていると思う。






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