今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる






涼しい空間に鳥の鳴き声ー……




一気に心が和まされる気がして……














『……きちゃん。雪ちゃん』





誰かに名前を呼ばれた気がして、私はふと目を開けた。





私の名前は“雪”じゃなくて“小雪”だけど………





そう心の中で思いながら目を開けると、そこにはセーラー服のような黒地の服を着た少年がこちらを心配そうに見つめている。






この少年ー………








『………せいちゃん………?』






私がそう呼ぶと、目の前の少年の顔は明るくなり、そして優しく微笑んだ。










『ビックリしたよ。雪ちゃん、途中で倒れたんだ。覚えてる?』






………倒れた………?







『…………私………』






あれ、確か私、夢の中に出てきた建物のすぐ近くの所で腰かけて………



…………それでどうしたんだっけ………




てか、“せいちゃん”がここにいるのはおかしくない……?





これはまた、夢、なの…?










『もう少し、横になっているといいよ』




せいちゃんはそう言うと私の頭を優しく撫でてくれた。




せいちゃんが触れる度に感じる、せいちゃんの温もり…



なんでだろう……なんか落ち着く。








私、この温もり、知ってるー……



一瞬で私の心を温めてくれる、この温もり、知ってるー……










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