今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる







『俺達と何が違うっていうんだろ。

 夢を持って、仲間とバカやって過ごして、大切な人もいて。


 今の俺達と何も変わらないのにさ………』









結城君の言葉に私も首を縦に動かし、同意を示す。






私も雪さんと鷲尾さんの別れを見た時、そう思った。









ただ、ずっと一緒にいたいだけ。


ただ、ずっと好きでいたいだけ。


ただ、好きになってもらいたいだけ。






人を好きになることも、想いも全て今を生きる私たちと何にも変わらないの。







けれど、戦争をしていた頃の鷲尾さんと雪さんにはそんな単純なことさえ、そんな簡単なことさえ出来なかった。









ただ戦争をしていた時代に生まれたか、


戦争が終わってから生まれたのか…


違いはそれしかないー……









それだけの違いで、


そんな違いが、されど大きな違いで、


鷲尾さんと雪さんを生きて結ばせることをさせてはくれなかった。










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