今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる






『雪ちゃんの欲しいものって何?』






『せいちゃんには絶対内緒!』







鷲尾さんの問いかけに、雪さんは“内緒”と答える。



けれど、ふと心の中で聞こえた、雪さんの想いー……







“私の欲しいものはたった一つ。

 せいちゃんの奥さんになること。

 せいちゃんの奥さんになって、ずっとせいちゃんを愛し続けるの”












『内緒と言われると気になるな…。

 じゃ、来年の雪ちゃんの誕生日に教えてよ?』








『やだ』









『え、欲しいものなんでしょ?

 だったら、来年の雪ちゃんの誕生日に贈るよ?』








『来年の誕生日じゃ、せいちゃんは用意出来ないよ。

 そうだな……せいちゃんが18歳を過ぎたら教えてあげる!

 それまでは……せいちゃんに用意してもらるように、私頑張る!』










雪さんの言葉に、鷲尾さんは不服そうな顔で雪さんを見つめていた。





雪さんがこの時いくつなのか、鷲尾さんがこの時いくつなのか、分からないけど。




ずっと、ずっと、雪さんの中には鷲尾さんしかいなかったんだな……それは分かった。










< 72 / 150 >

この作品をシェア

pagetop