今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
『雪ちゃんの欲しいものって何?』
『せいちゃんには絶対内緒!』
鷲尾さんの問いかけに、雪さんは“内緒”と答える。
けれど、ふと心の中で聞こえた、雪さんの想いー……
“私の欲しいものはたった一つ。
せいちゃんの奥さんになること。
せいちゃんの奥さんになって、ずっとせいちゃんを愛し続けるの”
『内緒と言われると気になるな…。
じゃ、来年の雪ちゃんの誕生日に教えてよ?』
『やだ』
『え、欲しいものなんでしょ?
だったら、来年の雪ちゃんの誕生日に贈るよ?』
『来年の誕生日じゃ、せいちゃんは用意出来ないよ。
そうだな……せいちゃんが18歳を過ぎたら教えてあげる!
それまでは……せいちゃんに用意してもらるように、私頑張る!』
雪さんの言葉に、鷲尾さんは不服そうな顔で雪さんを見つめていた。
雪さんがこの時いくつなのか、鷲尾さんがこの時いくつなのか、分からないけど。
ずっと、ずっと、雪さんの中には鷲尾さんしかいなかったんだな……それは分かった。