今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる
家に着くと、そこには鈴さんがいた。
私のお婆ちゃん、この頃も今のお婆ちゃんの面影がある。
『あら、お帰り、雪にせいちゃん。
今日も本当に仲がいいのね』
鈴さんがそう言うと、小さい女の子が鷲尾さんの所に走り寄ってきた。
『お兄ちゃん!』
そう言って抱きつく小さな女の子。
『幸子、いい子にしてたか?』
鷲尾さんは一段と優しい顔つきで、その女の子を見つめている。
『幸子、いい子にしてたよ!』
幸子………
そう言えば鷲尾さんからもらった葉書きの内容にも出てきた名前。
鷲尾さんの妹………もしかして結城君のお婆ちゃん……?
『雪と出かけている間も、幸子ちゃんはいい子にしてたよねー』
そう言いながら、鈴さんは丸いテーブルの上に煮物を運ぶ。
『さぁさ、みんなでご飯にしましょ』
鈴さんの言葉の後に、全員で丸いテーブルを囲んだ。
あれ……雪さん達の親は……?
鷲尾さんや幸子さんの親は…?
丸いテーブルのすぐ横、そこには黒い仏壇があった。
そこに置かれた、二枚の写真ー………
厳格そうな男の人と優しく微笑む女の人……
もしかして、雪さん達のお父さんとお母さん……?