今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる






ダラダラと流れる真っ赤な血。






『さぁ、私も君を追いかけるよ』




そんな低い声が私の耳に入る中、旦那さんと思われる男の人は自分の足を止血するのに使っていた布を外し、その布で奥様と思われる女の人の腕と自分の腕をきつく結んだ。








『これで離れたりしない…。

 君を探しやすくなるよ……』





そう言って、その人も自分の首に瓶の破片を深く差しこんだ。




そしてユックリと、でも確実に下へとその破片を下ろしていく。








『あなた……最期の瞬間まであなたといることが出来て……私は世界で一番、幸せ者でした……』





まだ意識のある女性は男性の肩に自分の頭をのせ、とても幸せそうな顔をする……





その姿が酷く私の心を締め付ける。








『……私も、君に出逢えて本当に幸せだった。

 もしこの次、君と出逢う時は、二度と離れることのない、生きて幸せを噛みしめることのできる……戦争のない、そんな時代がいい………』










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