カレ☆チェン〜恋のわらしべ長者計画〜
「いや本当に
ちぃちゃんにも心配かけてごめん
…しかし、何から話していいものか…」
サブロウさんと
喫茶店に入って数分
なんだかずっと、汗ふいてる
んで、テーブルの上には
ストラップもなにもついてない
少し古いケータイが置いてあって
なんかずーっと気にしてる
一応、あたしに注文聞いてくれて
店員にも
サブロウさんが声をかけてくれた
「勝手に話始めますけど
ケンカした理由、違うんですか?」
「…えっ …あ、ゴメン!」
…ケータイ、気にしっぱなし
まぁ、妹のあたしには気を使ってるけど
心ここにあらずって感じだな
「…サブロウさん」
「あ、うん」
「あたしと、ヤッてみます?」
…… しばらくお待ちください …
「ちぃちゃん
ご…ゴメンッッ!ホントに!!
す…すみません!
もう一本おしぼりお願いします!」
「いえ
ここまで見事に
驚いて口から水ふく人初めてだし
一種、珍しい芸を見ましたからいいです」
「と…とにかく!そういう事は
軽々しく言うもんじゃないぞ?!」
「なにハゲチョピンみたいな事
言ってるんですか?
あ、学校の先生なんですけどね
ショパンに似てるんですよ
でもショパンに失礼なんで
ほら、ショパンって
チョピンて読めるじゃないですか
だからハゲチョピンなんです
…そいつぅ、チョーうるさいんですよ
風紀とかいって、この辺も回ったり」
「え…
そしたらちぃちゃん
俺といて怒られないか?!」
…大丈夫とおもう
サブロウさんて
アヤシイとかエロいとか
そういう空気
全然かもしだしてないし…
―― って思ってたら
サブロウさんが、いきなり笑い出した
「ハゲチョピンか…
いや…笑ったらいけないけど」
…この笑い方
ちょっといいな。
ホント、さわやかって感じ