Airis
「じゃあまた……連絡するね」
「うん、お仕事頑張ってね」
言った後に恥ずかしくなったわたしは、最後までタケルの顔を見られずに歩き出した。
病院の角を曲がって見えなくなったところで、
「……ふふっ」
なんだか嬉しくてつい声に出てしまった。
気が付けばスキップをしていたわたし。
お店のガラスに映る自分を見て気付いて
急いでやめたけど。
真夏の太陽が照らす中、
飛び跳ねたくなったわたしは走って家まで帰った。