Airis




「優苗先生っ、美結ちゃんが!」



走ってきたのは今年から入った新人の看護師の三船さんだった。



「三船さん、こういうときはナースコールで呼ばないと!」



そう注意しながらも、
急いで502号室へと向かう。

中に入るともうひとりの看護師が、
床に座り込んだ美結ちゃんの背中をさすっているところだった。



「美結ちゃーん、大丈夫だよ」



そう言いながら美結ちゃんに近付いて、
看護師と交代する。


戻している美結ちゃんは本当に辛そうで。



「……ッ…おえっ」



苦しそうな美結ちゃんをさすりながら三船さんに点滴を持ってくるように頼んだ。


「すぐ薬いれるからねー、そしたら楽になるからもう少し頑張ろうね」





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