Airis




「うわー……美味しそう!」



レストランに入り、運ばれてきた料理を見た沙衣は目をキラキラさせて感激してくれた。


これだけ喜ばれると、
俺も連れてきた甲斐がある。



「あ………」



料理を見ていた沙衣が声をあげて固まった。


え、急にどうした?


しばらく観察していると、
ゴクッと唾を飲み込んでよしっ、と気合いを入れ始めた。



「あのー、沙衣さん?」



「ごめんタケル、わたしちょっとお取り込み中だから」



「わ、悪い」



そっとしておこうと、
俺も手を拭いて自分の料理を食べる。


お、やっぱうまい…


ここは昔大地に教えてもらったレストランで、
大地も優苗とときどき来ているらしい。






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