Airis




気持ちとは反対にどんどん意識が薄れていく体。



「……っ…ハァ…」



吸っても吸っても酸素が取り込めなくて。


焦りからか苦しさからか。

分からないけど、涙も出てきた。



「………ハァ……だ、いち………」




なぜだか分からないけど、
口から出てきたのは大地を呼ぶ声。




「……優苗っ!」



なんでだろう。
大地の声が聞こえる。


薄れゆく意識の中大地の声を聞いた気がしたわたしは、

そこで意識を手放した。





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