Airis
「もう連れて帰るだろ?」
「うん、俺ももうあがりだから」
「じゃあ悪いけど夜と明日の朝、大地に音聞いてもらっていい?で、大丈夫そうだったら明日も仕事オッケー」
いいな、とわたしに言われてこくっと頷いた。
ここでまた我が儘を言うと、
きっと更にお説教があるから。
「じゃあよろしく」
「ん、ありがとな」
わたしのカバンを持って歩いていく大地の後ろをトボトボと歩く。
この空気は苦手。
シーンとした廊下がこの空気を10倍くらいにする。