Airis
「お願いだから………」
車に着いたところで、止まった大地が話し出した。
「ちゃんと教えて?俺、心配しすぎておかしくなりそうだから」
振り向いてわたしを捉える大地の目から逸らすことが出来なかった。
「ごめん…ほんとに」
あれだけ落ち込んでいる大地を見て、
わたしも大地を悲しませたくないと思ったから。
「……分かったならよし。もう平気?」
「うん、点滴してだいぶ楽になった」
わたしの頭に手を載せて、
「よかった………うどんでも食べに行く?」
うどんにしてくれたのは、
わたしの体調を気にしてくれているからだろう。